製造が中止されてから26年もの歳月を経た現在でも、根強いファンに支えられ続けている、いすゞ・Bellett。 独特な雰囲気を醸し出すそのスタイルは、沢山のファンを魅了してきたことでしょう。

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いすゞベレットの誕生
いすゞベレットの変革
いすゞベレットからジェミニへ
いすゞベレット〜エピローグ
CGで蘇る「ベレットGEMINI」



ベレットシリーズ誕生から7年目、1969年(昭和44)ワイドバリエーションの最右翼にベレットのスーパーモデル 「ベレット1600GTR」が発表された。美しい仕上がりと驚異的パワーを発生する117クーペ用のDOHC1584cc、 120馬力エンジンをベレットGTの2プラス2ボディに積み込んで最高速190km/hを可能にしたものだ。
このベレット1600GTRの登場により、ベレットシリーズとりわけベレットGTがその頂点を極め人々の熱い眼差しを浴びたのであったが、 実はこの2ヶ月程前に、華々しい実質的なデビューを飾っていたのである。1969年8月10日の鈴鹿サーキット・12時間耐久レースに エントリーした2台のベレットGTXは、初戦にして美事にオーバー・オール・ウィンを果たす。このベレットGTXこそベレット 1600GTRとして市販されるクルマのプロトタイプをも兼ねたレーシング・バージョンであったのである。このデビューしたベレット 1600GTRの外観上からこのハイパワーを象徴するものは、エンジン・フードに新設されたベンチレータぐらいなものだが、 内容は大きく変化している。走り出してすぐに気がつくことは、前後輪への荷重配分が平均して、強化されたサスペンションと共に 高速安定性が性能と相対的に向上していることだ。
ベレットの走行安定性はすでに定評のあるもので、独得の”味”を提供するが、GTRのサスペンション・ステアリングにもこの例に 洩れずバランスの良い走りっぷりを示してくれる。とくに高速コーナーリングやタイトコーナーに挑んだ際にその”よさ”が分かる。 リミテッド・スリップが装備されたデフレンシャルが氷結した道路やぬかるみ以外でも無駄無く駆動力をタイヤに伝え、 不必要なホイルスピンを起こすことがない。市販車としては異例な高いポテンシャルの持ち主との評価を集めた。

時、60年代の終り−日産スカイラインGT−R・コロナ・マークUGSS・トヨタ2000GT・フェアレディ−Z・ギャランGTO −MR・セリカGT・そしていすゞ117クーペ/ベレットGTRとDOHCエンジンはまさに百花繚乱、わが国のクルマの 歴史に於いても最も華やかな佳き時代の1ページを飾る。その中にあってもいすゞ・ベレット1600GTRが独自のキャラクター を持って、ひと際輝いていていたのは忘れ得ぬエポックであるといえよう・・・・。



DOHC・G161Wエンジンは予想に反してフレキシブルな使い易いトルクを発生し、 2000回転もしていれば充分な駆動力が得られる。むろんエンジンの立ち上がりは速やかで特別のテクニックを使わなくても、 静止から100km/hに車速を上げるのに11秒しか要さず各ギアのノビもGTの名にふさわしい。

エンジンが充分許容する回転6400まで各ギアで引っ張ってみると、1速55km/h、2速98km/h、3速140km/h まで一気に息継ぎせずにノビる。法定最高の100km/hでは3速で3500回転、4速だと2500回転しかしておらず、 アクセルを踏めばいずれも直ちに加速体勢に入る事ができる。


ベレット1600GTR 主要諸元表
寸法(mm) 車両全長 4005
車両全巾 1495
車両全高 1335
ホイールベース 2350
トレッド(前) 1260
トレッド(後) 1240
最低地上高 160
客室内側寸法(長さ) 1480
客室内側寸法(巾) 1240
客室内側寸法(高さ) 1060
重量(kg) 車両重量 970
乗車定員 4
車両総重量 1190
性能 最高速度(km/h) 190
登坂能力(sinθ) 0.55
最小回転半径(mm) 5000
エンジン 名称 G161W
型式 水冷4サイクル直列頭上弁式
シリンダー数ー内径×行程(mm) 4-82×75
排気量(cc) 1584
圧縮比 10.3
最高出力(PS/rpm) 120/6400
最大トルク(kgm/rpm) 14.5/5000
気化器 SU型(2個)
充電発電機(V-W) 12-300(AC)
始動電動機(V-W) 12-1
長×巾×高(mm) 770×650×638
重量(kg) 138
蓄電池 蓄電池(V-AH) 12-40(1個)
燃料タンク容量 燃料タンク容量(リットル) 46
冷却水容量 冷却水容量(リットル) 7.5
クラッチ 乾燥単板ダイヤフラム
変速機 変速機 前進4段 オールシンクロ
第1速 3.467
第2速 1.989
第3速 1.356
第4速 1
後退 3.692
減速装置 減速装置 ハイポイドギヤー
減速比 3.727
後車軸 ダブルウィッシュボ−ン
前車軸 ダイヤゴナルリンク式スイングアクスル
タイヤ 165HR13ラジアル
操行装置 ラックピニオン式
ブレーキ装置 フロントブレーキ装置 ディスクハイドロバンク式
リヤブレーキ装置 L-Tアルファンドラム
車名 GTtypeR




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